2003年04月10日
米国の天然ガス価格、5ドル/100万BTU強に
ようやく落ち着きを取り戻すもなお高値圏
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井物産

 三井物産など大手商社によると、米国の石油化学産業の動向を大きく左右する天然ガスの価格がここにきてようやく落ち着きを取り戻してきた。それでも直近の価格は100万BTU当たり5.1〜5.2ドルと引き続き高値圏にある。

 前年1〜3月期の平均が動2ドル台であっただけに米国の石油化学企業にとっては決して軽視できないコスト増といえる。米国における天然ガス価格の高止まりは、昨年春以降の価格の低下に伴う生産の縮小によって在庫が大幅に減少していた中で寒波の襲来を受けたことによるもの。今後も需給はタイト気味に推移するとの見方が一般的であり、5ドルを大きく割り込むことにならないと見る向きが多い。

 このため、わが国の商社の多くは、エタンの価格が1ガロン当たり30セントから40セントの範囲内で推移すると予想している。