2003年04月16日
タカラバイオ社「SARS」ウィルス検出用キットを無償供給
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:タカラバイオ

タカラバイオ(加藤郁之進社長)は16日、ドイツ・アータス社(ハンブルグ市)がベルンハルト ノッホ熱帯医学研究所と共同で開発した、重症急性呼吸器症候群(SARS)原因ウィルス検出用のキットを日本で無償供給すると発表した。今月23日から供給をはじめる予定。この検出用キットは、リアルタイムPCR法をベースとしたキットで、ウィルスの定量も可能。検出感度は10コピーと高感度で、核酸増幅から検出まで約40分と迅速に検出できるとしている。

 重症急性呼吸器症候群(SARS)は、今年2月にベトナムで初めて患者が報告されて以来、アジア地域を中心に感染者が急増しており、すでに150人以上の死亡が確認されている。4月10日にベルンハルト ノッホ熱帯医学研究所のドゥロステン博士らのグループが、原因とされるコロナウィルスがこれまで知られているものとは遺伝子配列が大きく異なるという解析結果を米国医学誌に報告した。今回アータス社が開発し、タカラバイオが供給を開始する検査キット(RealArtTM HPA-Coronavirus LC RT Reagents)は、この解析結果を基に両者が共同開発したという。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/030416takara.doc

検出用キット写真
http://www.chem-t.com/fax/images/030416takara.jpg