2003年04月17日 |
韓国・三星総合化学と仏・アトフィナ社の提携合意 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:住友商事、三井物産 |
韓国・三星総合化学は昨年12月、仏石油大手トタルフィナ・エルフの化学部門であるアトフィナ社から資本を受け入れる覚書を締結したが、このたび両社は合弁会社設立で正式合意した。 両社は50:50の合弁会社を設立し、三星は大山の石化コンプレックスを新会社に移管する。現在の同社の能力はエチレン60万トン、PE40万トン、PP22万トン、SM67万トンなどだが、新会社はエチレンを100万トンに増設する。誘導品も増強するが、余剰のエチレンは中国に輸出する計画。 この提携により三星は石化コンプレックスの財政基盤を強化するとともに、規模の拡大、技術面の強化、アトフィナを通じての原料購入により競争力を強化する。 アトフィナは石化事業において成長率の高い地域での地位を高める戦略をとっているが、この提携によりアジアでの石化の拠点を得ることになる。同社は本年に入り、中国広東省の三水化学から10万トンのポリスチレン設備を買収しており、アジアでのポリスチレン事業の拡大を計画している。 既報のとおり、三星総合化学は1998年夏に韓国・全国経済人連合会が主管して進めた五大財閥の構造調整案(いわゆるビッグディール)に基づき大山地区で隣接する現代石化との統合計画を進め、一時は三井物産、住友商事を含めた4社で基本合意書を締結したが、出資額で調整がつかず、まとまらなかった。現代石油化学は、本年に入り、LGと湖南石化連合が買収することが決まった。 |