2003年04月18日
三菱化学、生分解性プラの販売を開始
06年には主原料を植物に転換
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:味の素、三菱化学

 三菱化学はこのほど、生分解性プラスチック(商品名・GS-Pla)の販売活動を開始した。同社が今回発売に踏み切ったのは、コハク酸と1.4ブタンジオールを原料とする易分解型樹脂で、柔軟性を持つこと、既存のプラスチック成形法の全てが適用できることなどが既存のポリ乳酸品生分解性プラスチックにない強みだと説明している。

 当面同社では、PBT樹脂の設備を使ってこのGS-Plaを製造、農業用マルチフィルムや電子レンジ対応型トレー、さらには化粧品用中空ボトルなどを中心に独自の市場を開拓していく考え。06年には年3万tの需要を確保したいとしている。

 これに続いて同社では、原料のコハク酸を植物由来品に切り替えていくことも計画している。このため、コハク酸をでんぷんやさつまいもなどの植物から製造できる技術を、味の素と共同開発することにして4月からスタートさせている。06年初頭までの確立を目指していく。狙い通りいくと、文字とおりのグリーン・サステーナブル・プラスチックの誕生が実現することになる。