2003年04月18日
ポリエチレンのフィルム用品種の出荷が3月に急増
ともに前年同月の実績を2ケタ上回る
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 LDPE、HDPEの両ポリエチレンのフィルム用品種の3月の出荷はいずれも前年同月を大幅に上回った。LDPEのフィルム用は7万8,100tで前年同月比110%、HDPEのフィルム用グレードは3万3,500tで同111%となっている。LDPEフィルム用では一般フィルム用が、またHDPEでは極薄・強化フィルム用がともに大きく伸びている。

 フィルム用はかねてから両ポリエチレンの中で最も消費量の多い品種。しかし過去2年は需要が不振で、LDPEのフィルム用は01年がマイナス3%、02年が同1%、HDPEのフィルム用は01年が同8%、02年が同4%と2年連続で減少している。
 
 ところが、LDPEのフィルム用は昨年下期に入って徐々に立ち直り、年明け以降はそれに加速がついてついに3月は2ケタ増となった。HDPEのフィルム用は今年2月に9ヶ月振りに前年超え(2%増)となり、そして3月に一気に増加率が2ケタに拡大した。

 いずれも典型的な汎用品種でにわかに需要が増える性格のものでないだけに、値上げを見越しての仮儒の発生によるものというのが一般的な見方となっている。1〜3月期トータルの実績も、LDPEのフィルム品種は9%、HDPEのフィルム品種は4%増それぞれ前年同期を上回っている。