2003年04月24日
ポリオレフィンに対する中国からの引き合い依然低調
SARSの影響による交易会の不振も影響か
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 大手商社によると、中国からのポリオレフィンの引き合いは今月下旬に入っても依然として低調のまま推移している。第2週半ばには回復の兆しも見られたが、それも一時的で、再び買い控えに入るユーザーが多くなっている。
 
 大手商社では、ポリオレフィンの引き合いと発注が不振を続けている原因は3点に集約できると指摘している。1つはポリオレフィン加工製品の大口輸出先である米国の景気の回復が遅れていること。2つ目は中国の樹脂加工企業やトレーダーのレジン在庫の縮小が当初の予想ほど進んでいないこと。3点目は4月15日に中国で開幕した「03春季交易会」に参加する欧米からのバイヤーが「SARS事件」の影響で激減したことが挙げられると分析している。
 
 このため、一時期回復の兆しを見せていたオファー価格も再度軟化の傾向にある。日本のポリオレフィン各社は、しばらく中国との商談には慎重な態度で臨む必要がありそう。