2001年12月18日

旭硝子、米国ダイバーサ社に「ASPEX]技術供与

【カテゴリー】：経営 【関連企業・団体】：旭硝子

旭硝子は18日、遺伝子探索分野の世界的リーディングカンパニーとして知られる米国ダイバーサ社に、産業用酵素生産用として、酵母を利用した蛋白質生産システムである「ASPEX]技術を供与することにし、このほどライセンス契約を締結したと発表した。 　ダイバーサ社は、1992年に設立されたバイオベンチャー企業で、遺伝子高速スクリーニングと最適化に独自の技術をもち、さまざまな自然環境中から特異な遺伝子を探索・ライブラリー化して、医薬・農業・化学なと幅広い分野で事業展開している。 　旭硝子は、マ一ケティンゲ開始直後から、ダイバーサ社が探索した高活性な産業用酵母遺伝子の「ASPEX]による量産化を目指し、遺伝子発現や大量生産用プロセスの開発、評価などのプロジェクトを進めてきた。 　この結果、低コスト生産に必要な染色体組込み型技術と、それに適したプロセスを完成し、ライセンス契約となった。酵素は2002年から生産開始の予定で、旭硝子は売上げに応じてライセンス料とロイヤリティを受け取る。 　今回旭硝子が完成した染色体組込み型の技術は、産業用酵素の低コスト生産法として適しているだけでなく、抗生物質耐性遺伝子を使用していないなど、米国や欧州の蛋白質製造方法に関する規制にも対応している。また、染色体上の複数部位に異なる遺伝子を組み込んで複数の異種蛋白質を同時に発現できるなど、応用範囲の広い技術だという。