2003年04月28日
ポリオレフィンフルムの2月の出荷は前年の1.4%増
LDPE製品が順調な伸び、HDPE製品は依然不振
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:日本ポリオレフィン、日本ポリオレフィンフィルム工業組合

 日本ポリオレフィンフィルム工業組合が28日に明らかにしたところによると、同組合加盟の同フィルムメーカー203社による2月の総出荷数量は7万2,162tとなった。前年同月の実績を1.4%上回っている。同フィルムの単月の出荷数量が前年同月を上回るのはめずらしいケース。

 わずかながらも前年を上回ったのは、LDPEフィルムが4.1%増の4万7,511tと順調な伸びを遂げたことによる。ごみ袋用は2.4%減の4,352tと引き続き不調であったが、産業用が4.3%増の2万3,578tと好調であったのが効いている。農業用は4.1%増の6,154t、その他は6.0%増の1万3,427tであった。

 一方のHDPEフィルムは、産業用・その他こそ0.5%減の8,820tの微減にとどまったものの、メーンのレジ袋用が3.5%減の1万1,164tと不振から脱出できなかったのが響いて前月同様にマイナス成長となった。ごみ袋用は10.4%減の2,292t、農業用は39.6%減の55t、同フィルム合計は、3.3%減の2万2,431tとなっている。

 両ポリエチレンフィルムの2月の実績で特に目を引くのは、レジ袋用とごみ袋用が依然として前年割れを続けている点だ。袋用のトータルは1万7,908tで前年を4.2%下回っている。いずれも、安価な海外品の大量流入が続いていることによるもの。これらの製品メーカーの中には、PE袋全体の出荷に占める国産品の比率は5割を切っていると想定している向きもある。

 なお、IPPの2月の出荷数量は4.2%減の2,220tとなっている。