2003年05月01日
汎用樹脂の中国向け輸出、3月は軒並み大幅な減少
1〜3月の累計もすべてが前年割れ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 汎用5樹脂の3月の中国向け輸出(香港向けを含む、以下同)通関数量は、軒並み前年同月の実績を下回った。しかもどの樹脂も縮小幅がこれまでになく大きい。
 縮小幅が最も小さいPVCホモポリマーでも14%減であり、LDPEにいたっては43.6%もの減少となっている。HDPEは35.2%、PPは27.6%、PSは38.3%それぞれ前年同月を下回っている。
 
 これら汎用樹脂メーカーによると、3月の対中輸出の大幅減は、中国の需要家各社の間に急速に広まった先安観に基づく買い控えとオファー価格の下落に伴うものという。このため、1月からの累計も5樹脂全てが前年同期の実績を下回るかたちとなった。

 各樹脂の3月の中国向け輸出通関数量は以下の通り。単位はトン。かっこ内は前年比。右は1〜3月計。
LDPE   12,211(56.4%)   35,005(64.5%)
HDPE   11,397(64.8%)   40,187(91.1%)
PP−H   15,944(64.5%)   44,745(92.1%)
PP−C    5,325(115.1%)  12,628(106.4%)
PP計   21,269(72.4%)   57,370(94.9%)
PS     12,389(61.7%)   35,484(70.4%)
PVC-H   59,085(86.0%)  159,881(81.2%)