2003年05月08日
日本側各社、サウジにナフサのプレミアム引き下げを要求
今年下期分の交渉、19日にロンドンでスタート
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 サウジアラビアとの間でかねてからナフサの取引を続けているわが国の石油化学企業や大手商社ならびに石油精製企業は、このほどサウジアラムコに対して、今年下期(7月から12月までの6ヶ月)に引き取るナフサのプレミアム価格の入札を完了した。

 これは、かねて合意済みの価格フォーミュラーにアラムコが上乗せする割増金をいくらにするかを決めるためのもの。今回の入札では、ほぼ全ての企業が今年上期分を大幅に下回る価格を提示した模様。
 
 例えば、サウジ産ナフサの代表的な油種である軽質NGL(通称A-180)については、上期のプレミアム(トン当たり6.5ドル)を2〜3ドル下回る価格を提示するところが多かったようだ。ラビ積みのナフサの場合は同5ドルを1ドルに、そしてジュベール積みナフサでは同4ドルをゼロにするよう札を入れたところが大半を占めた模様。

 これを受けてアラムコは、今月19日にロンドンに各社を召集してアラムコ側の予定価格を提示して具体的な交渉に入る。週内には決着を図ることになろう。わが国の石油化学業界が消費するナフサのうちで最も数量が多いのはサジアラビア産ナフサであり、また他の産油国との今後のプレミアム交渉に与える影響も大きいので成り行きが注目される。