2003年05月12日
土屋東ソー社長「ビニルイソシアネート・チェーン強化」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東ソー

 東ソーは12日、平成15年度3月期決算説明会を開き、02年度の業績と03年度の業績予想を明らかにした。土屋隆・社長は当面の経営施策について「これまであらゆる部門を対象に推進してきた体質強化策を総点検し、より大きな成果をあげていくようにしたい」と述べ、合わせて早急に実現を目指す具体的な経営課題を明らかにした。

 当面の主要経営課題に関する同社長の発言要旨は次の通り。

▽かねてからの最重要課題であった“ビニルチェーン”の強化は、必要な投資が完了してアジア地域最大の事業規模に拡大できた。今後は、日本ポリウレタンや保土谷化学との連携によってイソシアネート事業と一体となっての塩ビ事業、つまり“ビニル・イシシアネートビジネス”の拡充に取り組んでいく。すでにMDIの増設や一酸化炭素設備の新設などの設備投資にも踏み切っており、早期に狙いを実現できる見通しだ。

▽石油化学部門の体質強化策の一つとしては、TBAの新規企業化が挙げられる。現在は04年4月完工を目標に年産7万tプラントの建設工事を進めているところで、この分野への進出によって四日市の石油化学基地の体質をかなり強化できると確信している。

▽スペシャリティ事業に関しては、合成石英、電解二酸化マンガン、ジルコニア、クロム・タ−ゲット--などのように世界でもトップレベルの品質と機能を備えた製品をいくつか手がけている。これらの技術レベルをさらに引き上げて世界市場で大きく飛躍できるようにもっていきたい。