2003年05月13日
東ソー、今期も連結営業利益では機能商品に大きく期待
石英やジルコニア等の拡販で前年度比25.9%増を予想
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東ソー

東ソーは、12日の決算発表会で03年度における連結営業利益が史上最高の320億円になるとの予想を明らかにしたが、この中では特に機能商品部門の成長に大きな期待をかけている点が注目される。

 機能商品部門は、有機化成品、科学計測、機能材料、石英—の4つの事業部門で構成されており、02年度の業績は、売上高が1,602億円、営業利益が135億円であった。前年度に対する伸び率は、売上高が19.9%、営業利益が44.2%となっている。
 対する03年度の予想は、売上高が1,704億円、営業利益が170億円であり、伸び率は売上高が6.4%、営業利益が25.9%となっている。営業利益の170億円は、同社の連結営業利益全体の53.1%を占める。02年度の構成比は48.0%で他の部門に大きく水をあけることになったが、03年度はさらに大きなウエートを占めることになるとの予想である。
 このように同社が機能商品事業部門の成長に特に大きな期待をかけているのは、日、米、欧州の3拠点で合成石英、ジルコニア、エチレンアミン、診断商品、スパッタリングターゲット等の同社グループ特有の高機能製品が引き続き順調な伸びを遂げるとの見通しによるもの。営業利益のうち、東ソー単体は84億円(16.7%増)、連結子会社は88億円(41.9%増)、連結調整がマイナス2億円の予想となっている。