2003年05月15日
トクヤマ、フッ化カルシウム単結晶のサンプル配布を開始
[方位1,0,0]の大型単結晶の育成にも成功
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:トクヤマ

トクヤマは14日、先に開発に成功した[方位1,1,1]のフッ化カルシウム(CaF2)大型単結晶のユーザーサンプルワークを開始したと発表した。また、同製品に加えて[方位1,0,0]の大型単結晶の育成にも成功したことを合わせて明らかにした。
 
今回ユーザーサンプルワークを始めたCaF2単結晶は、直径200〜300ミリ、厚み50〜70ミリの次世代F2レーザー露光装置用レンズ硝材。昨年11月に開発、現在は開発実験棟内のCZ炉で量産化の実験を実施するとともにサンプルの評価も進めているところ。今年末にはユーザーの評価を完了して量産設備の建設に着手する考え。04年には本プラントの稼動を開始する計画。05年には年産1,000枚体制を確立したい意向である。数年後の売上げ目標は50億円。

一方の[方位1,0,0]の新品種は、わが国初の大口径レンズ硝材。既存の[方位1,1,1]と組み合わせてF2露光装置に使用することで光学設計が容易となり、F2露光装置の実現性が高まると同社では説明している。ただし技術的課題がまだ残っており、経済性の確認もこれからだとしている。