2003年05月19日 |
東セロ、今期の営業利益を前年度の45.4%増と予想 |
機能性フィルムの拡充や製造コスト削減等で実現へ |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:東セロ |
ポリオレフィンフィルムの大手メーカーである東セロは19日、今期(平成15年4月〜16年3月)の連結利益が営業利益も経常利益もともに前期とは逆に増益となるとの見通しを明らかにした。それに伴い、当期純利益も同様に増益に転じる見通しにあるとしている。 同社の平成15年3月期の連結決算は、売上げが初の500億円の大台に乗せの504億3,500万円となり前年度を4.9%上回ったものの、営業利益は12億7,200万円で12.2%減、経常利益は7億8,800万円で11.3%減、当期純利益は4億2,800万円で10.7%減—と当初の予想以上の規模の減益となった。原料価格の上昇と製品価格の改善の遅れが大きく影響した。 対する今期の予想は、売上げが515億円で2.1%増、営業利益が18億5,000万円で45.4%増、経常利益が12億円で52.3%増、当期純利益が6億5,000万円で51.9%増となっている。売上げは微増にとどまるものの、利益がいずれもかなりの規模の増益に転じるとの予想になっている点が注目される。 これは、収益の多くを占める産業用機能性フィルムが引き続き順調な伸びを遂げる見通しにあること、売上げ全体の80%を占める包装用フィルムの価格修正が確実となったこと、各製造工場のコスト削減がさらに加速する見通しにあること—等の要因によるもの。営業利益18億5,000万円のうち、12億円(前年度比9.5%増)は産業用機能性フィルムで占めることになるとの予想になっている。包装用フィルムは6億5,000万円で機能性フィルムを大幅に下回る。ただし前年度に対比すると3.7倍に拡大することになる。 |