2001年12月12日 |
環境省、中環審に「化学物質評価専門委」を設置 |
合計39物質を対象に環境リスク評価を要請 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:環境省 |
環境省は12日、中央環境審議会環境保健部会の中に新しい役割を持つ専門委員会「化学物質専門委員会」を設置した。メンバーは、鈴木継美・東大名誉教授を委員長とする学者と公的試験機関の専門家16人の合計17人。 同専門委は12日に初会合を開き、事務局の環境省環境保健部から合計39の化学物質の環境リスクの初期評価に関するデータと見解を聞き、今後同委員会が果たすべき役割について意見を交わした。その結果、来年1月末か2月はじめに第2回の会合を開き、事務局が今回示したデータを巡って具体的なデスカッションを行うのを皮切りに、向こう4年の間に39物質全ての初期評価と詳細評価を完了することで意見の一致をみた。 今回環境省が同専門委に検討・審議を委ねていくことにした内容は、39物質の有害性評価と暴露評価の両方の結果から人と生態系の両方に対する39物質それぞれの健康リスクと生態リスクがどの程度のものなのかを判定するためのもの。物質の選定に当たっては、環境への排出量が多いと考えられるPRTR事業パイロット事業対象物質の中から有害性に関する知見が比較的豊富なものを対象にした。 これらの物質については、すでに専門家グループが初期評価の原案をまとめているので、同委員会では先ずはその内容を検討して、問題がないと判断されれば、次の段階の詳細評価の候補に何を選ぶかについて意見を交わしていくことになる。 もっとも、現時点の初期評価では、改めてリスクの検討作業を進めていく必要がないと判定されている物質もスチレン、エチルベンゼン、1,1-ジクロロエチレンなどいくつかがリストアップされている。 |