2001年12月12日 |
ユニチカが新製法でセラミド開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:ユニチカ |
ユニチカはコラーゲン、ヒアルロン酸などの敏感肌、乾燥肌を防止する素材にに対抗する「セラミド」の新製法を確立、来年度から本格的な販売に踏み切ることになった。 セラミドは人の皮膚の角質層に存在する脂質で、皮膚の保温性を高め、美白にも効果があるとされている。米ぬかや小麦、稲の胚芽などから抽出・精製されているほか合成法でも生産されているが1kg当たり25万~45万円と高価。ユニチカはこんにゃく芋からの抽出に成功した。 人の皮膚の角質層にあるセラミドは、角質細胞間脂質の主成分として40~60%含まれ、主として(1)外部刺激の皮膚への侵入を防ぐ機能と(2)角質層の水分を保持する機能の2つの重要な働きをしている。アトピー性皮膚炎は水分の蒸発を防ぐセラミドの不足が原因の1つとされている。 このようなことからセラミドは化粧品原料に用いられるだけでなく食べる化粧品(美容食品素材)としても注目を集めている。 ユニチカでは同社のセラミドが植物由来で安全性が高い、抽出効率が高いのでコストが低い(1kg20万円)などの特徴があり、化粧品用乳化液タイプのほか粉末タイプ、乳化液タイプもできるとしている。 美容健康食品素材としての市場が1,500億円もあり、他の用途も含めるとこの約2倍に及ぶ。同社では初年度2億円、3年度10億円の売り上げを見込んでいる。 なお、セラミドの含有量(重量比)は小麦0.01%、米ぬか0.02%に対しこんにゃく芋は0.15%と高い。 |