2003年05月28日
武田VEC会長「中国の塩ビ仮決定、世界の動向に影響」
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

 VEC(塩ビ工業・環境協会)の武田正利会長(鐘淵化学工業社長)は28日、定時総会後のパーティで挨拶し、中国のアンチダンピング問題に触れて、「今後、世界的な輸出入動向に変化が生じるだろう」など、要旨次のように感想を述べた。
 
 「5月12日に中国当局から“クロ”とする仮決定が出たことは、誠に遺憾だ。今回の仮決定では、中国からの再輸出向けの部分は課税対象外となっているため、日本からの輸出には当面さほどの影響はない。しかし、中国の国内向け出荷に大きな影響が出ることは必至であり、世界的な輸出入動向や価格動向などに変化が出ることは確かだ」
 
 「また中国は、現在約500万トンの需要のうち、約200万トンを輸入に頼っている。内需はパイプや窓枠などを中心に、今後も大きな量的拡大が見込まれている。したがって、当分の間、大量の輸入が必要だが、今回の動きに関連して、今後状況が大きく動く可能性がある。波乱要因の一つと考えざるを得ない」