2003年06月04日
昭和電工、微生物殺菌剤事業展開へ、米社と独占契約
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工は4日、農薬部門の連結子会社、エス・ディー・エス バイオテック(東京都港区、白井孝社長=SDS)が、米国アグラクエスト社(カリフォルニア州=AQ社)との間で、日本の作物に適合するよう共同開発した、灰色かび病、ウドンコ病等に優れた防除効果をもつ微生物殺菌剤「 インプレッションR水和剤」の、日本国内における独占供給契約を締結したと発表した。同剤は本年5月7日に農薬登録された。

 AQ社は、環境に優しく、安全な天然物由来の製品を世界の農業、家庭園芸、公共衛生分野に提供することを目的として1995年に設立された最先端研究開発型企業で、現在、有用微生物を有効成分とした独自開発製品をアメリカ、メキシコをはじめ世界各国で販売している。

 SDSは、主力の野菜用殺菌剤、水稲用除草剤を中心に農薬事業を展開する一方、環境保全型農業にマッチした生物農薬の研究開発に注力してきた。国内農薬市場は約3,350億円、このうち生物農薬市場は約20億円と、規模はまだ小さいものの、成長が見込まれている。
同社は、生物農薬分野で内外に事業展開し、同分野で5年後に10億円規模の売上高を見込んでいる。

<アグラクエスト社(Agra Quest Inc.)概要>
1)農業及び家庭園芸分野に効果的でかつ環境にやさしい生物資材を提供することを目的に1995年に設立された。
2)社長:Dr.Pamela Marrone
3)資本金:48百万ドル
4)売上高:非公開
5)本社:米国カリフォルニア州デービス、 工場:メキシコ国トラキスカーラ
6)従業員数50名(19名が研究開発に従事)

<エス・ディー・エス バイオテック概要>
1)1968年:昭和ダイヤモンド化学(株)として設立
2)1983年:昭和電工(株)より農薬事業を譲り受け、(株)エス・ディー・エス バイオテックに社名変更、2000年:昭和電工(株)100%連結子会社
3)社長:白井 孝
4)資本金:7億3,280万円
5)売上高:133億円(2002年)
6)本社:東京都港区、工場:神奈川県横浜市、研究所:茨城県つくば市
7)従業員:140名

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/030604showadenko.doc