2003年06月09日
5月のエチレン生産、前年比4.9%増の58万2,000t
3ヶ月ぶりの60万tの大台割れ、平均稼働率は94.9%
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:三菱化学、経済産業省

 経済産業省製造産業局がエチレンセンター11社の速報を集計したところによると、5月のエチレンの総生産量は58万2,000tとなった。月間生産量が60万tの大台を割り込んだのは3ヶ月振りで、今年に入ってからは2月の58万2,600tと合わせてこれが2度目。前月の実績を4.6%下回った。しかし前年同月に対しては4.9%の増加となっている。
 
 前月の実績を4.6%下回ったのは定修実施プラントが1基多かったのと、稼動プラント全体の平均稼動率が94.9%で前月を2.6ポイント下回ったため。
 5月の定修・運休プラントは、出光石油化学・千葉の年産37万4,000t(定修スキップ年は41万3,000t)装置と、三菱化学・鹿島の同45万3,000t(同49万1,000t)の第2号機の2基であった。運休期間は、出光石化・千葉工場が4月2日から5月5日までの33日間、三菱化学・鹿島事業所が5月14日から6月24日までの41日間。
 逆に前年同月を4.9%上回ったのは、定修プラントが1基少なかったため。ただし、平均稼動率は5.7ポイント下がっている。
 
 こうした結果、1月からの総生産量は309万9,300tとなった。前年同期の実績を8.0%上回っている。特に1〜3月期の誘導品全体の生産・出荷数量が値上げを控えての前倒し需要の発生もあって活発であったことと、定修プラント数が前年を下回っていることが作用ている。