2003年06月09日
中国の樹脂輸入、機能性樹脂も4月は多くが縮小
3月までとは様変わり、価格も低下
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 大手商社筋によると、中国による4月の合成樹脂輸入通関数量の縮小は、汎用樹脂にとどまらず機能性樹脂にまでおよんでいることがこのほど明らかとなった。最近では異例の現象である。
 4月における中国の機能性樹脂の輸入通関数量は、合計7品目のうちの4品目が前年同月割れとなった。これまでは、機能性樹脂のほぼ全てが前年同月を上回るパターンが毎月のように続いていたが、4月は完全な様変わりとなったわけ。7品目のうちの3品目は前月の実績をも下回っている。前月を上回った5品目も、伸び率がいずれも小数点以下にすぎず、事実上横並びといえる。
 また、輸入通関価格も、エンジニアリング樹脂を中心とした4品目が前月を下回っている。汎用樹脂のほぼ2ヶ月遅れの縮小現象が発生しているわけで、先行きが警戒される。
 
 主要機能性樹脂の4月の中国の輸入通関数量は以下の通り。単位はトン。かっこ内は前年同月比。右は1〜4月の累計。
 ▽PC    43,557(118.0%) 164,776(154.1%)
 ▽POM    12,874(90.4%) 48,838(109.6%)
 ▽PBT    13,581(108.2%) 48,081(133.3%)
 ▽PA    13,394(105.5%) 54,717(159.4%)
 ▽PMMA    8,197(69.1%) 37,018(102.8%)
 ▽EVA    27,099(79.2%) 115,879(121.2%)
 ▽EPS    13,541(92.4%) 53,931(104.6%)