2003年06月19日
ポリオレフィンの5月の出荷、最大消費品種が揃って不振
PEのフィルム用とPPの射出成形用が引き続き前年割れ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィンの5月の国内向け出荷数量は3樹脂が軒並み前年同月の実績を下回ったが、この要因は各樹脂の中の最大消費品種が揃って不振であったことにある。

 LDPEのフィルム用品種は6万4,700tで前年同月比が1.6%減、HDPEの同じくフィルム用は2万6,400tで同5.9%減、PPの射出成形用は11万4,000tで同5.3%減--となっている。
 いずれも前月に続いての前年同月割れである。値上げ前の仮儒の反動が続いてのものとの見方が有力だ。LDPEのフィルム用の不振は、圧倒的多数を占める一般用が2%弱の減少となったことによるもの。HDPEのフィルム用では、主力の極薄・強化フィルム用が輸入品の圧力で約4%減となったのに加えて他の品種が19%もの大幅減となったことが響いている。PPの射出成形用では雑貨用が約15%減となったのが大きく影響している。ただし、自動車部品用が大半を占める一般工業部品向けは4.5%増で好調を維持している。もっとも、射出成形用に次いで消費量の多いフィルム用については、PPも前年同月をわずか0.5%ながら下回っている。