2003年06月19日
野依教授が激励「国際化学オリンピック」に高校生初参加
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:日本化学会

来月ギリシャ・アテネで開催される、高校生たちの第35回「国際化学オリンピック」に日本が初めて参加することになり、その日本代表壮行会が19日、東京都千代田区の日本化学館で開かれた。中西宏幸日化協会長の挨拶に続いて、ノーベル化学賞の野依良治名古屋大学教授が激励の言葉を贈った。
 
 代表選手に選ばれたのは、昨年国内で行われた「全国高校化学グランプリ」で優勝した、創価高校3年の赤羽正寿、上野功一、佐藤直人、田辺一郎の4人。日化協、日本化学会など4団体が「夢・化学ー21」キャンペーン事業の一つとして送り出すことにした。
 
 大会は7月6日〜13日、アテネ大学に世界60カ国から高校生が参加して開かれ、5時間に及ぶ実験問題と、5時間の筆記問題に挑戦する。
 
「夢・化学ー21」組織委員長の中西宏幸委員長(日化協会長)は「いまの若い世代から、野依先生に続く人が出てきてくれたらうれしい。代表に選ばれたからと、プレッシャーに感じないで、同世代の若い人たちと仲良くなってきてほしい」と挨拶。

 次に、前日本化学会会長の野依良治教授は「化学は美しくて、楽しく、社会に貢献する学問だ。私が皆さんと同じ年頃には、桜田一郎先生が日本で初めて合成繊維を発明され、あこがれたものだ。化学工業はいま再び興ろうとしている。大競争の時代だが、競争とともに協調も大事だ。皆さんには国際化学オリンピックの場で競争するだけでなく、いい友だちをつくってきてほしい」と励まし、選手一人ひとりに花束を贈った。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/030619olympic.doc