2003年06月25日 |
コニカ、有機ELディスプレイ分野に進出へ |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:NEDO |
コニカは有機ELの発光材料で新技術を開発、2005年をメドに製品化を進めることになった。同社はことしにはいって高い三重項エネルギーを持つ新規カルバゾール誘導体を用いたりん光EL素子の研究を行っていることを明らかにしており、これに続いてナノ(10億分の1メートル)厚積層の高機能反射防止フィルム(大気圧プラズマCVD法)の生産でもNEDO (新エネルギー・産業技術総合開発機構)の研究補助金3億円が支給された。 EL素子ではりん光発光材料であるイリジウム錯体を使い、輝度を在来法の4倍7,000cd/〓に引き上げあげることに成功している。 ナノ厚積法はガラスやプラスチック基材に反射防止材料をコーティングする技術で、これまでの方法としては基材の真空蒸着かインクジェット方式による塗布が行われてきた。同社の大気圧プラズマCVD法は真空法に比べて10倍から100倍に生産効率が引き上げあげられるというもので、とくにプラスチックフィルムへの応用が期待されている。 同社は高分子型有機ELの材料ばかりでなく有機ELディスプレイの生産まで予定しているもようで、工場建設の時期、場所、ディスプレイのサイズなどの計画を早急に詰めるものとみられる。 |