2003年06月25日
アセトンの国内需給、急速に逼迫
大手2社の相つぐ定修も影響
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:三井化学、三菱化学

 アセトンの国内需給バランスがここにきて急速に逼迫しはじめた。7月に入るとさらに深刻な事態となりそう。これはMMAモニマーを中心とした需要が拡大傾向を続けているのに加えてアセトンの大手2社が相ついで定修を実施するため。
 
 現在は三菱化学が鹿島の年産11万トン設備を5月中旬からとめて定修を実施中。同社ではこれに合わせて同4万tの増強工事にも取り組んでおり、このため全ての工事が終るのは7月中旬となりそう。
 
 これに続くのは三井化学で同社は大阪工場内の同2万トン設備を7月6日から8月5日まで運休して定修を実施する。
 
 わが国のアセトンの総設備能力は年約50万トンである。そのうちの23万トン分が停止するだけに影響は必至といえる。これらメーカーでは海外品の手当てなどで混乱をできるだけ防ぐ構えである。