2003年07月04日 |
徳山、水島のコンビナートに鉄鋼、自動車も参加、コスト削減へ |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:旭化成、出光興産、ジャパンエナジー、新日本石油、東ソー、トクヤマ、日本ゼオン、三菱化学 |
石油や石油化学工場群で形成するコンビナートに、鉄鋼、自動車、電力など周辺の基幹産業が参加し、原材料の有効活用だけでなく、エネルギーコストや物流コストの削減に地域ぐるみで取り組もうという「次世代型コンビナート」構想が、岡山県水島地区と山口県徳山・周南の両地区で進められている。 中国経済産業局(西出徹雄局長)が中心となり、地域産業政策の新しい試みとして推進しているもので、6月16日周南地区に懇談会が発足したのにつづいて、今月18日には水島地区にも中核企業による新組織が誕生する。 参加企業は、周南地区が山口県、周南市の両自治体のほかトクヤマ、東ソー、日本ゼオン、出光興産、中国電力の各社。水島地区には岡山県、倉敷市、三菱化学、旭化成、ジャパンエナジー、新日本石油、三菱自動車、JFE(旧川崎製鉄)の各社が参加する。 周南地区は4月に「構造改革特区」として第1号の認定も受けている。今後は、か性ソーダの電解に必要な電力、エネルギーの相互融通や、副生水素の有効利用、コジェネレーション・システムの開発などに各社共同で挑戦する。物流費の削減や、廃棄物処理、リサイクル面でもさらに大きな連携効果が期待できる。 石油と石油化学のコンビナートには、2000年5月に高度統合運営をめざした研究組合が発足し「ルネサンス計画」を推進中だが、今回の構想は、コンビナートへの参加業種を鉄鋼や自動車、電力にまで拡大し、広範囲な連携関係を構築していく点に特徴がある。経産省本省の「タテ割り組織」の枠を超えて、積極的に異業種交流を促進していこうという、地方経済局の新しい取り組みとしても注目される。 |