2003年07月11日
中国向けポリオレフィン価格、わずかに上昇
韓国や台湾勢がシェア拡大を狙う
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィンの中国向けの価格は、7月に入っても6月をわずかに上回るレベルにとどまっている。中国の需要家やトレーダーからの引き合いと注文は、7月も引き続き活発に推移している。このため、日本のポリオレフィンメーカーや商社は軒並み原料ナフサ価格見合いのレベルへの改善を計画し、中国側の説得に乗り出している。ところが韓国や台湾のポリオレフィンメーカーが、シェアの拡大を優先して本来必要な値上げに積極的に取り組んでいないため、日本各社の説得も思うような成果が上がっていないのが実情。

 直近のポリオレフィンのCFR価格の平均は、L-LDPEとHDPEのフィルム用品種がともにトン当たり590〜600ドル、PPのホモポリマーが同650〜680ドルとなっている。6月下旬に比べると同20ドル前後上昇しているにすぎない。

 ただし多くの商社は、中国国内の需要は今後も引き続き拡大する見通しにあるので、7月下旬から8月にかけての取引相場はもう少し上がると判断している。