2001年12月06日 |
中国の樹脂輸入、1~10月累計はPOとPVCが高い伸び |
日本品はPVC以外が前年同期を下回る |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
中国による汎用6樹脂の輸入通関数量の今年1~10月の累計は、ポリオレフィン3樹脂とPVCが前年同期の実績を大きく上回り、PSも着実な増加となった。反面、ABS樹脂はわずかながら前年を下回った。 10月単月はともかく、1~10月の累計で見る限り、今年も中国の樹脂輸入は全体に活発に推移しているということができる。これには、過去1年あまりの間に相次いで大型の新増設に踏み切ったサウジアラビア、台湾、シンガポール、タイ--といった国々が、最大の消費国である中国に積極的に売り込みを図ってきたことが大きく作用していると言える。また、米国やロシアの急激な台頭も全体の拡大に少なからず寄与している。 サウジのLDPEの実績は前年同期の2倍であり、HDPEにいたっては3.8倍に達している。台湾のLDPEは2.9倍、HDPEは69.7%増、PPは56.5%増となっている。シンガポールのLDPEは2.26倍、PPは47.5%増であり、また米国のPPは2.35倍PVCは5.77倍といずれも急成長を遂げている。 それに対して日本品は、PVCの19.8%増を除いて軒並み前年同期を下回っている。価格面で新興勢力に対抗できなくなっていることが大きく影響していると見て良さそう。 中国による汎用6樹脂の輸入の1~10月累計は次の通り。かっこ内は前年同期比。 ▽LDPE=1,993,433トン(146.5%)。うち日本品114,796トン(84.2%)。 ▽HDPE=1,407,490トン(144.6%)。うち日本品110,468トン(84.7%)。 ▽PP =1,778,911トン(133.5%)。うち日本品151,736トン(96.1%)。 ▽PS =1,144,528トン(103.6%)。うち日本品107,260トン(84.7%)。 ▽PVC =1,635,607トン(137.4%)。うち日本品434,467トン(119.8%)。 ▽ABS =1,214,437トン( 98.4%)。うち日本品 98,602トン(84.7%)。 |