2003年07月18日
ポリオレフィンの自動車部品用の需要は拡大を維持
PPとHDPEがバンパーやガソリンタンク向けなどに人気
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィンの国内需要は全体に多くの関係者の期待に反してこの2〜3ヶ月前年を下回る状態が続いているが、唯一、自動車関連品種は依然として前年同月超えが持続している。
 
 バンパーを中心とした自動車部品向けが大半を占めると見られるPPの一般工業部品用品種の6月の総出荷数量は6万100tで前年同月の実績を2.6%上回った。同品種の前年同月超えは、これで昨年4月以降15ヶ月連続となった。今年4〜6月の累計は17万3,500tで前年同期を3.4%上回っている。1〜6月合計は36万3,600tで前年同期比は6.5%増となる。
 また、自動車ガソリンタンクの占める構成比が圧倒的に高いといわれるHDPEの大型中空成形用品種の6月の総出荷数量は3,000tで前年同月を5.1%上回っている。この場合は、01年6月から2年強にわたって一貫して前年同月を上回っている。ポリオレフィンの中では文字通り異例の長期成長が続いているわけ。4〜6月期合計の出荷数量は9,800tで前年同期の19.1%増、また1〜6月期の累計は1万9,300tで同24.8%増となっている。
 いずれも伸び率はさすがに鈍化してきているが、自動車の輸出の伸びが続く間はまだ成長・拡大が継続すると見る向きがポリオレフィン業界内部には多い。