2003年07月18日
中国でアセチレン法PVC工場建設
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 中国各紙の報道によると、最近中国ではアセチレン法によるPVC工場の建設が進んでいる。

 上海クロルアルカリは最近、寧夏回族自治区で現地PVCメーカーとの間で合弁会社「寧夏西方塩ビ」を設立し、13万トンのカルシウムカーバイドと12万トンのアセチレン法PVC工場を建設することで合意した。上海クロルアルカリは30%を出資する。
豊富な原料と上海の1/3という安い電力料が同地を選んだ理由とされている。

 陜西省楡林では8月に10万トンの電解と10万トンのアセチレン法PVCの建設が始まる。現地のカルシウムカーバイドや岩塩、電力を利用するもので、最終30万トンとする計画。

 青海省格尓木でもアセチレン法塩ビ生産計画が進んでおり、来年建設開始の第1期では15万トン、第2期では20万トンの生産を計画している。

 中国の旧式弱小ラインのほとんどはカーバイド・アセチレン法VCMによるもので、能力は合計150万トン程度とされている。中国政府は環境問題などからこれら設備の老朽更新を認めず、順次廃棄するよう指導していた。しかし内陸部ではVCM輸送が困難なため、アセチレン法が依然として中心となっている。