2003年07月23日
新日石、ガソリンの「サルファーフリー化」で実証プラント
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:新日本石油

 新日本石油は23日、ガソリンに含まれる硫黄分の大幅な低減を図るため、新たに開発した「サルファーフリー・ガソリン」製造のための実証プラントを新日石精製仙台製油所に建設すると発表した。実証されると、これまで困難だった、レギュラーガソリンの低硫黄化が商業生産規模で確立されることになる。
 
 石油製品の脱硫には、水素の化学反応を利用した「水素化脱硫」が最も一般的だが、分解ガソリンにこの技術を使うと、オクタン価の高いオレフィンも同時に水素化され、オクタン価の低いパラフィンに変換されてしまう欠点がある。このため分解ガソリンの脱硫には採用できないとされてきた。
 
 同社では、新たに開発した触媒と、脱硫技術「ROK−Finer」(ロックファイナー)により、分解ガソリンの水素化脱硫が可能なプロセスを開発し、実証化プラントを建設することにした。設備は日産処理能力21,000バレルで、総工費は約50億円。原料にはFCCガソリン留分を使用、脱硫後の硫黄分10ppmをめざす。今月31日に着工し2004年秋完成の予定。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/03723000.tif