2003年07月23日
L-LDPEの出荷が着実な伸張続ける
LDPE全体のほぼ半数を占める
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)の出荷は今年第2・四半期に入っても引き続き高水準をキープ、この結果、今年上期の総出荷数量は前年同期を約5%上回った模様。
 L-LDPEメーカーの多くは、同樹脂の今年上期の総出荷数量が44万t台の半ばになったと判断している。昨年上期の実績は42万t強であったと見られているので、今年の伸張率はおよそ5%ということになる。汎用樹脂の中では最も高い伸びとなる。
 
 好調の要因については、国内における一般フィルム用品種の需要の増加と、中国の農ポリ用品種の需要の拡大の2点を挙げる向きが多い。特に目覚ましいのは輸出の伸びで、同樹脂メーカーの多くは、同期の総輸出量が前年同期を19%前後上回って5万2,000〜5万3,000tに達したと見ている。
 
 もっとも、国内の伸びも、他の汎用樹脂の伸びを大きくしのいで4%弱になったと想定されている。同期の国内向け出荷数量は39万t強になった模様。この結果、LDPE全体の国内出荷数量のほぼ2分の1がL-LDPEでカバーされるにいたったと見られている。
 L-LDPEの場合は、国内で新たな用途が開拓される可能性がまだまだ高い。したがって関係者の間では、今後も同樹脂の成長が確実と見る向きが多い。