2003年07月24日
三井化学、PTAのアロケーションを実施へ
日本とタイの設備の不調による減産で
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学はこのほど、中国などアジア地域のPTAユーザー各社に対してPTAの出荷数量を当分の間、一律カットせざるを得なくなったと通告した。いわゆるアロケーションの実施を表明して理解を求めたもの。
 
 実施期間は8月と9月の2ヶ月。全需要家に対して、従来出荷量の25%を削減する。これは、同社の岩国大竹工場内の年産71万トン設備と、タイのサイアムミツイPTAの同80万トン設備が7月に入って相次いでメカニカルトラブルを起こし、一時的に操業停止したことによるもの。両設備とも先週から操業を再開しているものの、在庫が不足していたこともあり、向こう2ヶ月は出荷調整していくほかないとしている。
 
 最近のPTAのアジア地域の需給バランスは、中国の需要回復によって再びタイト化しつつある。今回の三井化学のトラブルによる出荷調整で同地域の需給はひっ迫状態に陥る公算が強い。