2003年07月24日
アジアのPTA相場が回復、7月の取引価格は590ドルに
中国の需要の活発化で2Q平均の40〜50ドル高
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学によると、一時期低迷していたアジア地域におけるPTAの価格が7月に入って中国をはじめとした消費各国で回復してきた。
 最大の消費国である中国の需要家向けの7月の価格はトン当たりCFR590ドルで、第2・四半期の平均に比べると40〜50ドル上がっている。最近のボトムの5月第2週に比較すると140〜150ドルの上昇ということになる。他の国でもほぼ同じレベルとなっている。
 
 このようにPTAのアジア相場が順調に回復してきたのは、SARS問題の解決もあって中国の合成繊維メーカーが再びフル稼働に乗り出したのに伴い、同地域全体の需給バランスが急速にタイト化に向かい始めたため。
 
 同社では、8月以降は同社のアロケーションも加わって需給がさらに窮屈になると予想している。しかも、原料パラキシレンの価格が8月に再度引き上げられる見通しもあるので、輸出価格のもう一段の改善が必要と説明している。