2003年07月25日
塩ビ1〜6月実績、アジア市場でモノマーにタイト感
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

 VEC(塩ビ工業・環境協会)は25日、6月の塩ビ樹脂、モノマーの生産、出荷実績を発表した。塩ビ樹脂は生産が156,756トン(対前年比93.5%)、出荷は国内111,247トン(96.2%)、輸出53,696トン(93.8%)、計164,934トン(95.4%)で、在庫は107,025トン(117.9%)となった。モノマーは生産197,338トン(103.3%)。国内向け162,178トン(92.9%)で、輸出が43,033トン(182.5%)と急増、出荷計は205,211トン(103.6%)となった。
 
 1〜6月累計は、塩ビ樹脂が生産1,049,991トン(前年同期比99.8%)、国内向け678,073トン(98.1%)、輸出367,371トン(99.1%)、出荷計1045444トン(98.4%)。モノマーは生産1,439,175トン(100.4%)、国内向け1,075,482トン(98.2%)、輸出294,848トン(96.1%)で出荷計は1,370,330トン(97.9%)だった。
 
 記者会見した武田正利会長(鐘淵化学工業社長)は、需給状況について「このところアジア各地でモノマー設備のトラブルが相次ぎ、市場全体にタイト感が強まってきた。6月に日本からの輸出が増えたのはそのためだが、この状態は当分続きそうだ」と説明した。
 
 また、収益状況について、同会長は「原料のナフサ価格が高止まりしているため、収益的には厳しい。この上期は、前年下期以上に苦しい。このため各社は、設備の合理化や物流改善、商慣行の是正などに真剣に取り組んでいる」と語った。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/03725001.tif