2003年07月30日
汎用4樹脂の2Q計の内需、最大消費品種が全て前年割れ
前年超えはHDのヤーン用やPPのフィルム用などごく一部
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:経済産業省

 経済産業省製造産業局は30日、汎用4樹脂(ポリオレフィン3樹脂とポリスチレン)の今年第2・四半期(4〜6月期)の需要部門別(品種別)の出荷実績をまとめた。
 
 この中では、4樹脂それぞれの最大消費部門の出荷数量が全て前年同期の実績を下回っている点が注目される。LDPEのフィルム用は19万4,867tで前年同期の2%減、HDPEの同じくフィルム用は8万1,636tで同6%減、PPの射出成形用は34万8,188tで同4%減、PSの包装用は8万2,700tで同7%減--となっている。
 両PEのフィルム用の縮小は、値上げに対応しての先行需要の反動と輸入品の増加によるものと見られている。PPの射出成形用の減少には、コンテナー向けと雑貨向けの需要の大幅な落ち込みが大きく影響している。これも先行需要の反動が主因と見られる。PSの包装用の減少の要因も、前倒し需要の反動によるものというのが同樹脂メーカー各社の分析。
 
 他の品種も多くが前年同月を下回っている。前年超えとなっているのは、LDPEの加工紙用の0.4%増、HDPEのフラットヤーン用の3%増、同じHDPEの繊維用の2%増、PPのフィルム用の1%増だけとなっている。この結果、国内向け出荷は4樹脂全てが前年同期を下回るという最近ではあまり例のない低調な出荷実績となった。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/03730003.tif