2003年07月30日 |
旭化成、工業用硝化綿事業を仏・BNC社に譲渡 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:旭化成 |
旭化成は30日、フランスのベルジュラックNC社(フランス国営会社SNPEグループの子会社 社長:ベルナール フォンタナ以下BNC社)との間で、工業用硝化綿事業の営業権および技術を譲渡することで基本合意したと発表した。譲渡は今年9月末の予定。 同社は1923年、日本で初めて合成アンモニアの生産を開始し、アンモニアを原料に各種化学製品の製造を行ってきた。初めに着手したのが硝酸の合成で、次にその硝酸を利用して、1934年工業用硝化綿事業に進出した。 2002年度におけるわが国の工業用硝化綿市場は、約6,800トン(国内出荷4,400トン、輸入量2,400トン)で、需要および国内出荷量は年々縮小傾向にある。 その中で、同社の工業用硝化綿事業は、2002年度売上高24億円、輸出を含めた年間販売数量は5,700トンで、国内52%のマーケットシェアを持ち、現在、国内唯一のメーカーとなっている。 しかし、このところユーザーの海外シフト(木工家具生産の東南アジアへの移転)、他素材への転換(ウレタン系塗料/水性インキへのシフト等)による需要の減少や、輸入品増加による販売価格の低落などから、事業継続の見通しが困難になったと同社では理由を説明している。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/030730asahikasei.doc |