2003年08月05日
酢酸メーカー、2Qと3Qとで計100ドルの値上げ目指す
中国の需要回復を支えに原料アップ分の転嫁へ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:昭和電工

 BPケミカル、セラニーズ、昭和電工など酢酸メーカーの多くは、酢酸の第2・四半期と第3・四半期の中国向け輸出価格をともに引き上げる方針を固めた。中には、いち早く需要家各社と交渉を開始したところもある。
 ほとんどのメーカーが両四半期分トータルでトン当たり100ドルの値上げを目指すとしている。ただし、第2・四半期と第3・四半期それぞれの上げ幅をいくらにするかは企業によってまちまちとなっている。ともに同50ドルずつ引き上げたいと言うところもあれば、第2・四半期の上げ幅を同60ドルに設定して残り同40ドルの値上げは第3・四半期に実施するとの考えを表明しているところもある。合計でCFR720ドルにすることを目標に掲げるところが多い。

 今回の価格修正は、第2・四半期に発生した原料メタノール価格の高騰分の転嫁を目的としたもの。当初酢酸メーカー各社は4〜6月期中に同100ドルの値上げを実現したいと考えていたが、中国の需要家各社がSARS問題の影響もあって極端な買い控えを続けてきたため話し合いの場を持てないできた。しかし、6月に入って需要が回復してきたことから第2・四半期分と第3・四半期分をワンセットにしての交渉で局面を打開していくことに方針を改めたもの。