2003年08月22日 |
照明用LED開発で、三菱電線などが研究チーム |
明るさ60ルーメン、コストダウン目ざす |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:昭和電工 |
経産省の「21世紀のあかりプロジェクト」は、ことし3月に終了したが、LED(発光ダイオード)の実用化を今後どう進めるか、とりわけ照明用(白色)の研究、コストダウンをどう進めるかについて、業界有志が改めてチームを編成、向う1年間共同作業を続けることになった。 当面の取り組みとしては(1)LEDの明るさについて30ルーメンまでの製品化の見通しを得ているが、これを60ルーメンまで引き上げる(2)けい光灯に比べ約10倍も割高になっているコストを引き下げる(3)このための発光材料、色の組み合わせ、新システムの開発などを行う。 チームのメンバーは三菱電線、昭和電工、スタンレー電機、山田照明など10社で、山口大学、金属系材料研究開発センターなど公的機関も参加している。幹事は山田照明。 21世紀のあかりプロジェクトでは半導体材料の一つである化合物半導体を用いた発光ダイオードを利用した省エネルギー照明の開発を目ざした。白熱電球やけい光灯に変る高効率で、高輝度な発光特性(けい光灯と比較して消費電力が2分の1)をもつという前提で、これを一応、クリアした。窒化ガリウム結晶基板が開発された。 チームリーダーは山口大学工学部の田口常正教授で、同教授は「2010年には120ルーメンのLEDを開発したい。実際には2007年ごろになろう」と語っている。すでに大気中の近紫外LEDから特定波長の励起によってけい光が発光するという発光メカニズムが構築されている。 |