2003年08月25日 |
エチレンのスポット相場、欧亜ともついに500ドルに |
需給のタイト化と原料高で各地で急上昇 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
大手商社ならびにエチレンセンター各社の調べによると、北西欧とアジア地域でオレフィンのスポット相場が急伸してきた。特にエチレンの上昇率のアップ率の高さが目を引く。 先週末のアジア地域のおけるエチレンのスポット相場は、トン当たりCFR500ドルの大台を一気に突破して平均510ドルとなった。1週間前に比べるとおよそ50ドルの上昇である。500ドルの大台超えは今年3月中旬いらいのこと。その後のボトムとなった5月中旬に比べると170〜180ドル高い。 北西欧のスポット相場もほぼ同じレベルに上がっている。1週間前に比べるとやはり50〜60ドル高い。 こうしたエチレンスポット相場の高騰の要因としては、(1)原料ナフサの急騰(2)欧州における熱波の影響による大型エチレンプラントの操業トラブルの発生(3)日本の石油化学ならびに石油精製工場の相次ぐ操業休止(4)北米の天然ガスの高騰(5)アセアン地域のエチレンプラントのいくつかの操業短縮--などが挙げられる。 最近ではめずらしく多くの要因が集中してのものであり、このため各商社やエチレンセンターでは、今後もなおしばらくエチレンの国際スポット相場は強含みで推移するとの見方を強めている。 一方のプロピレンのアジア地域のスポット相場は、580ドルがらみとなっている。エチレン同様に続伸している。しかし、上昇率はエチレンほど高くない。1週間前に対比すると10〜20ドル高にとどまっている。北西欧の場合は約430ドルで、先々週に20ドル前後アップした後は変化が見られない。 |