2003年08月25日
台湾の石化センター、ガスオイルを積極採用
ナフサ高に対応、15〜17%の構成比に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 エチレンセンター筋によると、台湾のエチレンセンター2社が相次いでガスオイルに対する依存度を大幅に高めはじめた。
 通常は、中国石油(CPC)も台湾プラスチック(FPC)も日本の石油化学センターと同様に石化原料のほとんどをナフサに依存しているが、7月から先ずはCPCがガスオイルの本格採用に踏み切り、次いで8月に入ってからはFPCも同じくガスオイルの使用量を大幅に引き上げ始めたという。
 台湾勢2社が現在使用中の石化原料全体に占めるガスオイルの構成比率は、CPCの場合で15%ていど、またFPCでおよそ17%に達していると見られている。
 こうした両社の動きは、7月以降とくに顕著となってきたナフサの国際スポット相場の高騰に対処してのものと見られる。欧州のエチレンセンターやシンガポールのSPCやエクソン・モービルなどアセアン地域の石化企業も、同じように最近のナフサ高を睨んでガスオイルの使用比率を高めるなど原料の多様化にフレキシブルに取り組んでいる。こうした中で依然として制度上の制約に伴うコスト面のハンディからガスオイルを採用できないでいる日本の石油化学各社は一段と厳しい局面に立たされることになりかねない。