2003年08月27日
浙江省杭州市が日本企業の誘致呼びかけ
インフラ、各種サービスの優位性を強調
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:東芝、丸紅

 中国浙江省の長江デルタ地区に立地し、同省トップの上海市に次ぐ生産額をもつ杭州市の訪日投資・貿易ミッションが来日、27日、都内で王忠徳団長(杭州対外貿易経済合作局長)が「杭州ビジネス環境説明会」を開いた。
 
 同市は上海から高速道路で約2時間の距離にあり、杭州ハイテク産業開発区、杭州経済技術開発区、蕭山経済技術開発区、浙江杭州輸出加工区、杭州之江国家旅遊区など国家レベルの開発区8か所と5つの地域開発区を構築している。
 
 市の面積は1,660万平方キロメートル、人口387万。世界上位企業500社のうち米国GMなど15社が同市に進出している。工業企業は6万社、約70万人の従業員が就労している。
 
 機械、紡績、食品、医薬など在来の産業に加えて最近では情報産業、バイオ産業、光機電一体化産業、新エネルギー産業や金融、保険、物流、観光なども参入している。過去12年間、年率2ケタ以上も成長した。昨年のGDPは1,780億元(1元は15円)、対前年比15%強伸びた。
 
 外資としては5,654社が進出して、投資額は95億ドルにのぼる。日本勢では松下電器、東芝、三菱重工、三菱電機、伊藤忠、丸紅、日産ディーゼルなど。他の外資ではLG、モトローラ、シーメンス、コカコーラなど。
 
 電力、用水、交通などに不安がないと、インフラのよさを王団長は強調している。大学は逝江省として5つを新設中。新たに13万人の学生を送りだす。2005年で34大学、30万人以上を見込む。
 
 観光は西湖の名勝地や両江一湖(富春江、新安江、千鳥湖)などに旅行者がふえ、年間300億元の収入に達している。同市としては今後1,700億元を投入して開発を拡大する計画だ。
 
 外資企業への優遇措置はインフラや投資手続きの簡素化、所得税の15%カットなどを打ち出している。地代は1畝(667平方メートル)当たり5万〜15万元。問い合わせは中国杭州市対外貿易経済合作局 TEL/0571-85172712。