2003年09月01日 |
エチレン系製品の輸出入バランス、7月は出超量が大幅減 |
前年同月に比べて輸出が6%減、輸入が69.1%増 |
【カテゴリー】:実績/統計 【関連企業・団体】:経済産業省 |
経済産業省製造産業局が1日に集計したところによると、エチレンとエチレン系誘導品の7月の輸出入バランスは、エチレン換算(以下同)の総輸出量が総輸入量を12万5,200t上回った。引き続き輸出量が輸入量を大きく上回っているものの、その規模が前月に比較しても前年同月に比べても大幅に縮小している点が注目される。前月に対比すると12.3%少ない。また、前年同月に比べると実に19.8%もの縮小となっている。12万5,000tの出超量は今年に入ってからの最小規模であり、最近では昨年10月の12万7,300tに次いで少ない輸出超過量となっている。 これは、総輸出量が前月に対しても前年同月に対しても縮小、その反面、総輸入量が前月と前年同月の両方を大きく上回ったことによるもの。総輸出量は16品目合計で17万3,500tで、前月を1.9%、前年同月を6.0%それぞれ下回っている。対する総輸入量は12品目合計で4万8,400tとなり、前月を41.3%、前年同月を69.1%上回っている。特に前年同月に対する増減の幅の大きさが目を引く。 前年同月に比べて総輸出数量が著しく減ったのは、PVCが32.0%減、HDPEが30.4%減、LDPEが26.5%減、エチレンが23.7%減--などと大型輸出製品が大幅に縮小したため。EGが183.7%増、VCMが51.3%増、SMが24.1%増--などと大幅なのびを遂げた製品も少なくはなかったものの、絶対量の面で全体の縮小をカバーするまでには至らなかった。 一方の輸入の増加は、前年同月にゼロであったエチレンの輸入がこの7月に2万237tに達したことによるところが大きい。一部のセンター会社が操業休止によって緊急に海外からエチレンを手当てしたことによるもの。 こうしたことから、7月のエチレン系製品の輸出比率は30.7%、輸入比率は11.0%となった。なお、今年1月から7月までの累計は、輸出量が129万1,800t、輸入量が24万7,500tで、差し引き104万4,300tの出超となっている。前年同期に比較すると、輸出は0.9%増、輸入は9.0%増、出超量は0.9%減となる。 |