2001年11月30日
中外製薬とイーライ リリー、合弁会社来年末解消
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:中外製薬

 イーライ リリー アンド カンパニー(本社:米国インディアナ州インディアナポリス市)と中外製薬の両社は30日、1999年3月に締結した日本における開発合弁事業契約について2002年12月末日付で解消し、中外 リリー クリニカルリサーチ(CLCR、本社:東京都中央区、社長:平野武明氏)の開発業務をイーライ リリーの日本法人である日本イーライ リリー(本社:神戸市中央区、社長:アンドリュー ・A・マスカレーナス)に移管することで合意したと発表した。
 
 CLCR (資本金2億円、出資比率50 :50 、設立時従業員数約20 人)は、開発合弁事業契約に基づき、イーライ リリーが所有する開発候補品を日本市場向け医薬品として臨床開発することを目的に設立し、99年4月から業務を開始した。
 
 イーライ リリーが所有する開発候補品で臨床開発の対象となったのは、LY110140 (一般名:塩酸フルオキセチン、予定適応:うつ病、うつ状態等)、LY139603 (一般名:塩酸トモキセチン、予定適応:注意欠陥・多動性障害)、IC351 (一般名:タダラフィル、予定適応:性機能障害)、LY335979 (MDR 修飾剤、予定適応:乳がん、卵巣がん)の4 品目で、その内現在臨床試験中の3 品目の開発ステージは、LY110140 がブリッジング試験中であり、LY139603 とIC351 がフェーズ〓の段階にある。
 
 CLCRでは今後、これらの品目についてそれぞれの臨床試験の節目を捉え、順次開発実施権および開発機能を日本イーライ リリーに移管し、2002年12月末までにすべての業務を完了する予定だ。
 
 今回の開発合弁事業解消の決定は、CLCR の設立以来、リリー社が保有する豊富なパイプラインをタイムリーに開発するための、日本イーライ リリー社の体制整備が大きく進展してきたことによるという。