2003年09月03日
中国、無水フタル酸に反ダンピング税
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:新日鐵化学、三菱ガス化学

 中国商務部は8月31日第40号公告で、日本・韓国・インド原産の無水フタル酸に対し反ダンピング税を課税すると発表した。

 中国は3国から輸入の無水フタル酸について2002年3月に調査を開始し、本年1月7日にクロの仮決定を行った。日本(メーカーは新日鐵化学、川鉄化学、三菱ガス化学、川崎化成の4社)に対しては、仮決定通り一律66%という、高率のダンピングマージンが課された。
 
 これについて、新日鐵化学では「1月に仮決定が出された時点で、中国へは再輸出品向けに絞り、輸出先を中国以外のアジア各国に広げるなどの対策をとってきた。影響は最小限にくい止められると思う」と言っている。
 
 無水フタル酸は、塩ビ樹脂用フタル酸系可塑剤が主用途だが、塗料や不飽和ポリエステル樹脂、染料・顔料向けにも利用され、国内生産量は年間約25万トン。輸出は約5万トンで、このうち中国向けは約4万トンとなっている。