2003年09月08日
三井化学、大阪工場のエチレンなど再開
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は8日、同社大阪工場に対する大阪府の立入検査が終わり、エチレンその他の設備の安全性に問題がないことが5日確認されたため、同日から運転休止中の施設の稼動を再開したと発表した。同工場では内部検査不備が明らかになったことから、8月18日以降延べ12日間にわたり立入検査を受けていた。
 
 同社は、今回の法令違反の責任をとり、中西宏幸社長が役員報酬の50%(1ヵ月)、木下陽三副社長が同40%をそれぞれ返上する。今後、経産省の調査結果が明らかになり次第、改めて内部処分を行う方針。
 
 また不備発生の原因と今後の再発防止策について、要旨次の通り発表した。
【不備発生の原因】
(1)工場の保安維持にあたり、社員一人ひとりに法令順守の認識が不十分だった。
(2)高圧ガス保安法および自主保安の基本理念が十分に理解されず、技術的に安全上問題がなければ、検査を省略できるとの自己判断があった。
(3)検査に係る管理体制が十分に機能していなかった。

【再発防止策】
(1)全社的に法令順守の教育と監査の強化する。
(2)子会社三井化学エンジニアリングへの検査業務委託をやめ、検査の実施から記録まで、本社で一元的に管理・運営する。
(3)大阪工場には監査機能強化のため、独立の組織を新設する。 

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/030908mitsui.pdf