2003年09月10日
中国商務部、SBRのアンチダピング最終決定
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:JSR、旭化成、昭和電工、日本ゼオン、三菱化学

中国政府(商務部)は9日、日本、韓国およびロシアからのSBR(スチレン・ブタジェンゴム=関税番号;4002−1911、同1912、同1919)の輸入に対するアンチダンピング調査について「ダンピングの事実があり、これによって中国国内産業が損害を受けた」とする最終決定を行なった。調査開始は2002年3月19日で、2003年4月16日に仮決定が公告され、今回はその最終決定となる。
 
 日本企業への最終ダンピングマージン率は、◇日本ゼオン19%(仮決定時29%)◇JSR10%(13%)◇旭化成0%(0%)◇その他33%(33%)と確定した。また韓国企業に対しては、◇現代19%(19%)◇錦湖7%(10%)◇その他27%(27%)。ロシア企業3社には◇14〜25%(16〜27%)◇その他38%(46%)となっている。
 
 国内企業のSBR生産能力(年産)は、JSR21.4万トン、日本ゼオン18.5万トン、旭化成10.3万トン、三菱化学4.3万トン、日本エラストマー(旭化成75%、昭和電工25%の合弁)3.5万トン(経産省化学課調べ、NBRを含む)。中国へのSBR輸出量は2001年26,590トン、2002年35,846トンだった。