2003年09月10日
L-L以外のポリオレフィンもアジアで小幅上昇
ただし10月以降については警戒観が台頭
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

 大手商社各社によると、中国を中心としたアジア地域におけるポリオレフィンの市況は9月に入って軒並み上昇してきた。中国の樹脂加工企業の多くがL-LDPEの輸入価格の引き上げを容認したのが皮切りとなって、他のポリオレフィンも相次いで底上げされつつある。

ただし上げ幅はいずれも小さい。日本、韓国、台湾、シンガポールなどの輸出各国の希望をかなり下回るレベルにとどまっている。HP-LDPEはCFRトン当たり720〜730ドル、HDPEは同630〜640ドル、PPホモポリマーは同680〜700ドルといったところ。アップ率は3〜4%にすぎない。中国をはじめとしたアジア地域全体の需要の回復がいま一歩という感じで、サプライヤー各社とも先行きに不安を強めている。特に、樹脂製クリスマス商品の生産シーズンが終わる9月末以降の需要については、大幅に落ち込むことを警戒するする向きが増えている。