2003年09月12日
経産省、東北地熱の再建計画「再生法」認定
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:新日鐵化学

 経産省は東北地熱エネルギー(東京都中央区日本橋、中村玉樹社長)から提出されていた「経営資源再活用計画」を、産業活力再生法に基づく再建計画として認定した。筆頭株主である日本重化学工業がフェロアロイ事業の低迷や、海外合弁事業の失敗から、日重水力、和賀川水力など、系列14社とともに更生会社となったのに伴い、東北電力から支援を得ることにしたもの。

 計画認定により、東北地熱は今後、関係金融機関から債権放棄を受け、減増資して経営基盤を強化する。また日重水力会社、和賀川水力会社との合併や、日本重化学工業からの営業譲渡、東北電力の支援などにより、地熱・水力事業を一体的に運営し、収益力向上を図る。実施期間は2003年9月〜2006年3月。
 
 計画では、1キロワット/時の発電コストを20%削減する。修正ROAを3.6%向上させる。有利子負債/キャッシュフロー(10倍以内)、経常収支比率(100%以上)など、財務体質を健全化する。従業員は現在の13人から76人へと増強する。
 
 経産省によると、同省関係の産業再生法認定件数は、これで計16件となった。種類別では「事業再構築計画」が新日鐵化学など7件と最も多く、「経営資源再活用計画」が2件、「共同事業再編計画」4件、「債権放棄を伴う計画」が今回の認定を含めて2件、「事業革新設備導入計画」1件となっている。