2003年09月12日
ナフサの日本向けスポット価格、270ドル台で推移
原油の相場の軟化で7月末のレベルに戻る
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 エチレンセンター各社の調べによると、石油化学用ナフサのうちわが国の商社や石油化学企業などが海外で手当てするスポットものの相場が先週半ばからC&Fトン当たり270ドル台で安定的に推移するようになってきた。
 
 この1週間のいわゆるC&F/ジャパンの価格は最高値でトン275ドル、最安値で同270ドルとなっている。それ以前の1週間は同289〜283ドルであったので、同13ドルがらみの値下がりということになる。7月の最終週とほぼ同じ水準に戻っているといえる。北西欧のCIF価格は同260ドル前後で、これも10ドル内外の下降となっている。
 これには、原油のスポット相場の軟化が大きく影響していると見られる。特に、これまでナフサ相場の高騰を強力に誘導してきたWTIの下降が大きいと言えそう。WTIの相場は9月に入ると同時にバレル当たり30ドルの大台を割り込み、今週の平均は同29ドル強となっている。米国のガソリン在庫の積み上げが順調に進んできたことによるところが大きいと見られている。これに伴いブレントもドバイも軟化しつつあり、ナフサの需要が急拡大しないかぎり、しばらく以前のように300ドル台まで高騰することはないと予想されている。