2003年09月17日
中国のLDPE輸入、L-LDPEを含めると1〜7月合計は約141万t
6〜7月の急拡大で前年同期の98%強まで回復
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 複数の大手商社の調査によると、中国が今年1〜7月の7ヶ月間に国外から輸入したLDPEの数量は、L-LDPEを含めると約141万2,600tとなった模様。ただし、商社によって把握した数量が若干異なり、最も多いケースでは143万7,800t、最も少ないケースでは138万7,300tとなっている。
 LDPE全体の昨年同期間の実績は143万7,400tであった。したがって今年1〜7月合計の対前年同期比は98.3%ということになる。3月から5月までは前年を大幅に下回る状態が続いていたが、6月と7月に急拡大したため、1〜7月合計では前年同期に極めて近いレベルまで回復したもの。
 
 合計141万2,600tのうち、HP-LDPE(高圧法低密度ポリエチレン)は83万3,700t、L-LDPEは57万8,900tになったと見られる。ただし、それぞれの対前年同期比は明らかでない。昨年末までは、LDPEを構成するHP-LDPEとL-LDPEそれぞれの実績が分類されないまま公表されてきたからだ。
 今年1月以降はそれぞれが個別に集計されており、それによると1〜7月合計の輸入LDPE全体に占めるL-LDPEの構成比は約41%となっている。うち7月のL-LDPEの輸入量は10万1,800tで、月単位で初の10万tの大台超えとなり、6月までの各月の実績を大きく上回っている。この結果構成比も47%と大幅にアップしている。
 各商社とも、L-LDPEの構成比率は今後一層拡大していくと予想している。中東産油国やシンガポールなどのL-LDPE大手企業が大量消費国の中国に対してこれまで以上に積極的に売る込みをかける姿勢を強めているからだ。